韓国人権判例



≫米軍「基地村慰安婦」国家賠償判決(ソウル高等法院2018年2月8日判決)
在韓米軍基地周辺での性売買を助長したり、性病罹患の疑いのある女性を強制隔離した国家(大韓民国)の行為は不法行為にあたるとして原告の女性らへの損害賠償を命じた。(原被告が上告したが、大法院は2022年9月29日判決で双方の上告を棄却し、本判決は確定した。)

≫堕胎罪憲法不合致決定(憲法裁判所2019年4月11日決定)
刑法の堕胎罪処罰条項は女性の自己決定権を過剰に制限しており違憲であるとして、2020年12月31日までに改正することを命じた。(期間内に改正法は成立せず、堕胎罪条項は無効となった。)

≫ベトナム戦争民間人虐殺国家賠償訴訟一審判決(ソウル中央地方法院2023年2月7日判決)
968年2月、いわゆる「フォンニィ・フォンニャット村事件」で韓国軍に母親、叔母、姉、弟、甥が殺害され、当時8歳だった本人も銃撃を受けて深刻な負傷をした原告が大韓民国に損害賠償を求めた事件で、裁判所は虐殺が韓国軍によるものであることを認め、韓国政府に約300万円の賠償を命じた。

≫同性カップル健康保険被扶養者資格認定判決(ソウル高等法院2023年2月21日判決)
国民健康保険職場加入者(日本の社会保険に類似)の異性の事実婚配偶者には被扶養者の資格が認められるのに、同性カップルの場合には認めないのは不合理な差別であると判示した。(被告が上告し、大法院に係属中。)

≫出入国管理法63条1項憲法不合致決定(憲法裁判所2023年3月23日決定)
強制退去命令を受けた在韓外国人について期限の上限の定めのない強制収容を規定している出入国管理法63条1項は韓国憲法の保障する過剰禁止原則と適正手続原則に違反すると判示した。


≫HOMEへ